力学激弱のための編入ブログ

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【編入】令和2年度首都大学東京編入学試験体験記

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練習戦として首都大学東京東京都立大学(システムデザイン学部-電子情報システム工学科)がやってきました。

 

過去問は取り寄せたぶんは見たのですが解くのがだるくてやってないので対策は1オームストロングもやってないので不安でした。

 

線形が難しいのは知っていたのでそこ避けてけばいけっかなーと思い、高速バスに乗り込んで現地に向かいます。

 

最寄り駅からは遠めなのでバスを使います。バスとっても安いです。

 

最寄り駅の名前忘れましたがその隣の駅のビジネスホテルに宿泊しました。

 

理系である日野キャンパスはコンパクトなので試験会場には迷わずにたどり着きました。

 

めっちゃ科学館みたいでトイレも綺麗でワクワクする大学でした。

 

少し探検して部屋に戻って大学1,2年のための演習物理の力学を1周解きました。

 

なお首都大の試験日程は編入では珍しく1日で完了します。

 

確か11時から数学(1時間)でその後物理(1時間)、休憩したら15時から面接だった気がします。

 

6時に起床、首都大に着くと会場前で皆勉強してました。

 

試験会場は大講義室。めっっっちゃ天井高くてめっっっちゃ広いですが椅子が映画館スタイルのバネ強め版なのでしっかり座りましょう。

 

試験開始まで1時間あったのでお友達と力学の本を見てました。

 

数学:9割

最初の試験は数学です。過去問通りだとかなり易しいのでここで気持ち良くなってノリで物理を乗り越えたいところです。ちなみに私も5月くらいに知ったことだったのですが3問選択式らしい。

 

いままで全部選択しなきゃいけないと思っててヤッバ!!!と思ってた。

 

問題1 固有値固有ベクトル:選択せず

(1),(2)2*2行列Aの対角化

固有ベクトルを並べて対角化行列 Pを求め、 P^{-1}APを求めればよいです。

 

(3)4つの条件を満たす2*2行列 B, Cを特定

固有値を使えば解けるみたいですが解けそうになかったので大問ごと捨てました。

 

問題2 行列式:9割

(1)ベクトルの一次結合

与座標 A, B, C及び原点 Oについてベクトル OC OA OBで表す。

連立方程式を解く感じです。

 

(2)行列式の体積への応用

与座標 A, B, C, Dについて四面体 ABCDの体積を求める。

3次元の行列式の数学的意味です。3つのベクトルを縦に並べた正方行列の行列式は3つのベクトルが作る六面体の体積に対応するので、それを2で割れば良さそうです。

 

問題3 微分法・極限:10割

(1)媒介変数表示関数の微分

関数 x=\dfrac{a}{cosθ}(a≠0) y=btanθに関して \dfrac{dy}{dx}を計算する。

 

 \dfrac{dy}{dt} \dfrac{dx}{dt}を求めて dtを打ち消すように割り算すればよいです。

 

(2) \dfrac{1}{2}(x\sqrt{1-x^2}+asinx)導関数

めんどくさいですが、答えがきれいになったので合っていると思います。

 

(3) \lim_{x \to +0}x^x

底と肩に xが入っているタイプの極限は、 α=とか適当な文字で置き、両辺logを取るのが常套手段です。あとは必要に応じてロピタルの定理を使います。

 

問題4 パルス関数:選択せず

 f(x)=1 (0\lt t\lt 1), 0(t\leq 0, 1\leq t)について、

 

(1)定積分F(x)=\int_{-\infty}^x f(t)dt

(2)定積分 g(x)=\int_{-\infty}^x f(t)f(x-t)dt

(3)定積分 G(x)= \int_{-\infty}^x g(t)dt

 

よく分からなそうなので選択しませんでした。

 

問題5 微分方程式:10割

 \dfrac{df_k(x)}{dx}+2f_k(x)=f_{k-1}(x)但し k自然数 f_k(0)=1

 

というあまり解きたくないやつ。問題1が解けないから解かざるを得なくなった。

 

(1) k=1の解

素直に k=1を代入して微分方程式を解きます。定係数・非同次なので特性方程式により同次方程式の一般解を求め、推測により非同次方程式の特解を求めます。最後に二つの解を足したものが任意定数を含む一般解になります。

 

今回は初期条件があるので任意定数を同定し、完全解を求めます。

 

(2) k=2の解

素直に k=2を代入して微分方程式を解きます。(1)により右辺の値が分かるので解けます。

 

(3) k→\inftyの解

(1)(2)に加えて k=3まで解を求めればk=kにおける解がなんとなく推測できます。

 

「なんとなく」のままではまずいので数学的帰納法により本当にあっているか検証することで f_k(x)が求まります。これを極限で \inftyに飛ばせば良さそうです。

 
物理:6割

数学が終わると休憩を挟んですぐに物理です。こちらも制限時間は60分です。

 

問題1 単振動:3割

異なるバネ定数のバネに挟まれた質点の系に対して片方の壁をどんどん広くすることで床との最大静止摩擦を迎えて振動をするが振動中の床との摩擦は無視することで単振動になる問題。

 

(1)〜(5)完答!!

 

と思って問題2をやって帰ってくると(3)が間違っていることに気付くも残り10分ということで無事死亡。

 

残り数分しかなく、解ける見込みがないので、「こういう流れで解けば良さそう」といった解法の流れを書き、諦めました。

 

まあ何書いても0点よりは引かれないから書くだけ得ですよ。

 

問題2 点電荷電荷量保存:10割

(1)点電荷 Qが二次元座標(a, 0)に設置してあり、もうひとつの電荷 x軸上を動く問題。

 

(a) Q x→\inftyから x=aに持ってくる仕事を求める。

なぜか電位をエネルギーの次元と勘違いしており、 Qを掛けるか迷ったので電位での解法と積分での解法を残しました。

 

当然後者が正解なのでまあいいっしょ!という感じ。

 

(b)2つの点電荷の合成電界

有効な成分同士で計算したり、ベクトル計算などで解けます。

 

(c)クーロンの法則

上と同じ感じです。

 

(2)コンデンサ2つに抵抗が接続された電荷量保存則の有名なモデル

 

(d) C_1 Vで充電した時のエネルギーを求める。

静電エネルギーは \dfrac{1}{2}CV^2です。

 

(e) C_1, C_2, Rをループ状に直列接続した時のC1,C2の電圧降下の定常値を求める。

繋ぎ変える前後では電荷量は不変です。

 

(f) C_!, C_2のエネルギー変化を求める。

静電エネルギーの式により計算します。なお、 Rがあるのでいくらかのエネルギーはジュール熱として消費されるみたいなことも書いておきました。

 

2つの試験が終わりランチ。私は塩むすびをチョイス。米が甘く、私から定評があります。

 

難易度は例年を★2として、

数学:★★★☆

物理:★★☆☆

くらいではないでしょうか。

 

物理ふつうに難しくね?

 
面接:10割

お昼を食べたら即面接。受験番号が早かったので緊張しましたが、どうやら最初は推薦の人だったみたい。

 

そこそこ待ちました。

 

面接官は4人。私から見て1番右の面接官の方が進行役で真ん中の方2人が書記、1番左の方も基本的に書記でしたが最後に質問を飛ばしてきました。 

 

深呼吸して3回ノック→「どうぞ〜」

(右の面接官)

面「あ〜荷物はそこの左後ろのデスクの上に置いてください。」

私「はい。」

面「大丈夫でしたらお座り下さい。」

私「はい、失礼します。」

面「学校名 受験番号 氏名は?」

私「〇〇高専から参りました〇〇番〇〇です。本日はよろしくお願いします。」

面「志望動機を教えてください。」

私「私が貴学を志望した理由は医療工学が〜。」

面「では情報通信コースになりますがよろしいですか?」

私「(コースって何や…)」

私「はい!そうですね!」

面「もしも情報通信コースに入れなかったら?」

私「はい。〜研で電気系でやっていこうと思っています。」

面「併願先は?」

私「東北大学筑波大学と専攻科を併願しておりまして〜」

(左の面接官)

面「卒業後の進路は?」

私「はい。大学院に進学して修士課程までは研究を続けようと思っています。博士課程は魅力的な選択肢として考えていますが覚悟がいることだと思いますので研究をやっていく中で決めていこうと思っています。」

面「そうですか、本日は以上です。」

 

面接は圧迫でもなくソフトでもなく。ミディアムでした。てか圧迫ってどんな感じなんだろう。

 

てか短い。一瞬で終わり、ボロが出ずに済みました。

 

部屋は小会議室みたいなとこでした。狭かったですがその分面接官との距離が近いので私は話しやすかったです。

 

試験終わりに会場外でお友達を待っていると情報系の受験生が話しかけてくれました。どうやら彼も筑波を受けるみたいでどっちも受かるとええなあ。とか数学どれ選んだ?とか色々話せて編入へのモチベが上がりました。

 

筑波と合否発表が同じなので合否は気にせず1週間後にやってくる筑波の対策をするしかなさそうです。

 


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合格でした。

 

筑波と発表日が同じで、筑波は受かってる自信ありましたが首都大は半々くらいやろな〜…と思っていたのでホッとしました。

 

首都大は合格発表まで3週間あります。長すぎて長野になりそう。

 

今年の電子情報システム工学科の合格者は、

 

推薦枠(産技高専4名/5名(1.25倍)

一般枠(短大高専4名/14名(3.5倍)

 

でした。どうやら一般は約束通り4名キッチリ取るみたいです。

 

首都大はパワエレの研究室が豊富で(私はパワエレじゃないけど…)施設もかなりキレイなので興味ある方は是非チェックしてみてください。

 

最新の過去問とかは高専の学生課を通して取り寄せることができるのでぜひ活用してみてください。

 

以上です。